YELLOW DANCER /星野源
星野源が苦手だ。
このアルバムはすごくよく出来ていて、今まででもいちばんよい出来だと思うし、ソウル風に寄せてきた方向性も自分の趣味にとても合う。
はずなのに、やっぱり苦手感が拭いきれなかった。
曲も詞もアレンジも趣味が良くて、サウンドも耳に心地よい。
何も文句つけどころがないのに、なんかもやもやしたものが残るのは、結局この破綻のなさが落ち着かないのかもしれん。
何やってもソツがなくて、テレビに出ても器用にトークもできるし、俳優としても優秀。
そういう優等生すぎるところがしっくりこないのかも。
例えば岡村靖幸みたいな、愛すべきイビツな生きづらさを不本意にも露骨に晒しながら生きている人とは真逆のような。
アーティストはやっぱ優秀な常識人ではなくてどこか壊れててほしいっちゅうか。
なんか、とっかかりがないっちゅうか。
本人にしてみれば、大病を乗り越えたりもしてるわけで、破綻が無いどころではなく、必死にもがいて生み出しているのだろうけれども……。
うーむ……。